「SSD(エスエスディー)」とは、半導体素子(フラッシュメモリー)でデータを読み書きできる記憶装置のことです。動作部分がないため高速で読み書きでき、消費電力も少なく軽量化もでき、動作音もなく静か。量産で値段も下がって「HDD」からの置き換えが進んでいます。
「SSD」は何の略語?どんな意味?
「SSD」は「Solid State Drive(ソリッドステートドライブ)」の頭文字による略語です。
英単語で分けると
- 「Solid State」には「半導体素子」
- 「Drive」には「データを読み書きできる装置」
といった意味があり、「SSD」で「半導体素子」は「フラッシュメモリー」のことなので
『フラッシュメモリーを使ってデータを読み書きできる装置』
といった意味になります。
ただ、それだと「USBメモリー」なども同じ定義になります。そこでコネクター形状やデータの扱いが「HDD」と同じで置き換え可能になっているのに注目して、一行定義は「HDD に代わる記憶装置」としてみました。
フラッシュメモリーとは
「フラッシュメモリー」は「メモリー」の一種で、データを読み書きできるのはもちろんですが、
電源を切ってもデータが失われない
のが最大の特徴です。もちろん永遠に失われないわけではありませんが、10年以上といったレベルで保持できるので問題ないでしょう。
原理を強引に説明すると、フラッシュメモリーには 0 か 1 かといったレベルでデータを記録できる回路(セル)が記憶容量に合わせて大量に作り込まれていて、その各セルには電子を貯められる仕組みがあるので、それぞれに電子を充電することでデータを書き込むことができます。
同じセルに何千回も繰り返して書き込むと能力が落ちて記録できなくなりますが、書き込み回数が多いセルのデータは少ないセルに移動させるといった技術により、簡単には寿命が来ないように工夫されています。
このフラッシュメモリーは USBメモリーやメモリーカードにも使われています。
「HDD」からの置き換えが進む
最近のパソコンには「ハードディスク」の代わりに「SSD」が搭載されているモデルが増えました。「SSD」は外部からの振動にも強くて軽量なので、小型のノートパソコンやタブレットPC などでは置き換えが進んでいます。
現状はまだ「ハードディスク」のほうが「SSD」よりも容量当たりの値段が安いこともあり、安価なマシンや大容量の記憶装置を内蔵したい場合は「ハードディスク」が採用されていますが、普及につれて「SSD」の値段も下がってきているため、ますます置き換えが進むと考えられています。
関連用語ハードディスク
最近では Windows を起動させる「Cドライブ」を高価でも高速な「SSD」にして、データを保存する「Dドライブ」を大容量でも安価な「HDD」にする機種もあります。