「クラウド(Cloud)」とは、パソコンやスマートフォンといった個々の機器がデータを保存して処理する能力を持たなくても、インターネット上でデータを保存、共有して Webブラウザーやアプリを通じて活用するという考え方、およびその環境やサービスのことです。
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「雲」はインターネットの象徴
英語で「cloud」は「雲」を意味します。「インターネット」を図で表現するとき「雲」のような図で表現することが多いため、その象徴ともいえるのです。
つまり「雲」のようなインターネットを経由して、その先にどんなコンピューターが何台あるかなど気にしなくてもひとつのサービスとして利用できる環境のこと、そしてそれを利用することを「クラウド・コンピューティング」、さらに短く「クラウド」と呼んでいます。
あらゆるサービスがクラウドに
かつてはインターネットへの接続は通信速度が遅く、一度に送れるデータ容量も小さかったため、パソコン本体にアプリケーションをインストールして、パソコンでデータを処理して保存したほうが効率がよくて主流でした。たとえば電子メールはパソコンにメールソフトをインストールして、送受信メールはパソコン内に保存するのが普通でした。
ところが通信速度や送信可能な容量も飛躍的に向上したため、メールは「クラウド」に保存し、必要なときだけアプリを通じでパソコンやスマホで確認や返信をする「Webメール」というサービス(たとえば「Gmail」など)が登場して広く普及しました。
現在ではワードやエクセルなども、パソコンにインストールしなくても Webブラウザーを使って「クラウド」経由で利用可能であり、今後さらに通信能力や技術が向上すれば、あらゆるサービスの「クラウド」化が進んでいきます。
それだけに一層、いつでもきちんとインターネットに高速でつなげられることが死活問題となり、あまりにも「クラウド」に依存しすぎるのもリスクがあることを認識しておく必要があります。