「ドライブ」とは、パソコンにつないでデータの読み出しや書き込みができる装置のことです。ハードディスク(HDD)や SSD、光学ドライブや USBメモリーなど様々な種類があり、パソコンに接続すると「Cドライブ」「Dドライブ」といった名前で区別されます。
ドライブ本来の意味は「駆動装置」
「ドライブ」といえば、どうしても「車の運転」や「車でのお出かけ」をイメージしますが、英語の「drive」には「動かすこと」という意味もあり、コンピューターの場合、最初は「駆動装置(動かすための装置)」という意味でした。
ただし最近では「SSD」のように動く部分がなくても「ドライブ」と呼ばれており「データの読み出しや書き込みができる装置」という理解でいいでしょう。
Aドライブには「フロッピーディスク」
長い間、パソコンでデータを読み書き保存するためには「フロッピーディスク(Floppy Disk)」が使われていました。
「フロッピーディスク」とはデータを記録できる円盤状の磁性体をケースに格納したもので、パソコンには「フロッピーディスク」を抜き挿しして使える「駆動装置(ドライブ)」が「フロッピーディスクドライブ(Floppy Disk Drive=FDD)」として標準装備されていたのです。
初期のパソコンは「フロッピーディスクドライブ」を2台搭載して、プログラムのディスクとデータ保存用のディスクを2枚挿して同時に動かしていました。
そのため「Aドライブ」と「Bドライブ」はフロッピーディスク用に確保され、あとから登場したハードディスクには「Cドライブ」が割り当てられたのです。その後、フロッピーディスクドライブは1台に減って「B」がない状況が続きました。
そして現在では「フロッピーディスク」は使われなくなり、そのドライブも搭載されなくなってドライブ名の「A」「B」は欠番のようになっています。
「ハードディスク」は駆動装置と一体
「ハードディスク」といえば普通、データを記録する金属板のディスクだけでなく、そのディスクを回転させながらデータを読み書きする「ドライブ(駆動装置)」部分も含めています。
なので正式には「ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive=HDD)」と呼ぶべきですが、ディスク部分だけを取り出すこともできないので装置全体を「ハードディスク」と呼んでいます。
関連用語ハードディスク
「SSD」は動く部分のないドライブ
最近では高速なデータ記憶装置「SSD(Solid State Drive)」が普及してきましたが、フラッシュメモリーと呼ばれる半導体素子を使っているため動く(駆動する)部分はありませんが「ドライブ」と呼ばれています。
関連用語SSD
これぞ駆動装置の「光学ドライブ」
「光ディスクドライブ」とも呼ばれる「光学ドライブ」は、データを読み書きできる CD、CD-ROM、DVD、Blu-ray(ブルーレイ)といったディスクから情報を読み取ったり、書き込んだりするための装置です。ディスクを高速で回転させ、レーザー光線を利用してデータの読み書きをする、まさに「駆動装置」です。
「USBメモリー」も立派なドライブ
日本では「USBメモリー」という名前が定着していますが、海外では「USB flash drive(USBフラッシュドライブ)」と呼ばれています。パソコンの USB端子に挿し込めば、すぐにデータを読み書きできるため広く普及しています。
ネット経由で利用するドライブも
さらに会社や自宅内のネットワーク経由で他のパソコンやサーバーのフォルダーを「ネットワーク ドライブ」として共有することもできます。
そしてインターネット経由でデータを記録できる「オンラインストレージサービス」もドライブに含められます。名前として「Googleドライブ」「OneDrive(ワンドライブ)」など「ドライブ」を使っているサービスもあります。
専用のソフトウエアを使えばネット上の「オンラインストレージ」をパソコンのフォルダー、ファイルと同じように操作することができます。